弘前市長選告示 | マニフェストを提案する弘前市民の会

弘前市長選告示

今日、弘前市長選が告示され、4名の候補が届出しました。届出順に、須藤宏候補(52)、相馬しょう一候補(69)、金沢隆候補(74)、下田肇候補(62)です。前職に対して市政刷新を訴えて3名が出馬したことで、金沢批判票が分散し、金沢有利との見方もありますが、3名の市政刷新候補が互いに政策本位の戦いをすれば、市政刷新が実現する可能性も高くなります。


例えば皆さん、砂山の上に1本の捧を刺して、砂とり遊びをする光景を想像してみてください。3名の市政刷新候補がそれぞれに砂を取っていく。砂とり遊びでは最後に捧を倒した人が負けですが、この場合、捧を倒した人が勝ちます。しかし、互いにどっちが先かとか、とった砂の量がどうだとか言い合っていたなら、捧を倒すことはできません。誰が捧を倒して市政刷新を実現するか、これが弘前市長選の構図です。


金沢陣営は木村守男・太郎の組織票と強力に結びついており、公明党、連合青森、社民党のバックアップを受けています。また、金沢氏の最大の支援者である新渡戸会頭をトップとして商工会議所を通じた経済界の締め付けもあります。一見磐石ですが、しかし一枚岩ではありません。前回は12市町村合併という大きな争点がありました。それが3市町村合併に縮小され、合併が実現した今、前回に比べて金沢氏に期待するものというのは大きくありません。経験や実績を強調しようとしても、それは合併前の、古い弘前市での話であって、新設し新しくなった今の弘前市にとってはもはや過去でしかありません。


金沢陣営に結束できる理由があるとすれば、せいぜいのところ204億円と言われる合併特例債の利権狙いで結びついているに過ぎません。そうした集団は強くはない。利権の恩恵を受けない有権者の方が圧倒的に多いためであるし、市政刷新という強い思いを持つ側に比べて、金沢陣営は信念などない馴れ合いで構成された集団です。何より、そうした陣営に属する中にあっても、金沢氏の人格・人間性への反発から金沢支援に消極的な人々も多いわけです。圧倒的な金沢批判票を3名の候補がどんどん掘り起こす。そして最後に捧は倒される。これが市政刷新を掲げる三候補の、共通する最終ゴール地点です。


今回の弘前市長選、金沢候補自体は敵ではありません。問題は市政刷新三候補のうち誰が市長選を勝ち取るかです。ここだけが唯一の注目点と言えます。そのため、市政刷新を掲げて立つ三名の候補には、市民4団体が申し入れたとおり、互いの政策の中身の違いをはっきり、具体的に打ち出し、自分こそが市政を刷新できるのだという明確な選択肢を、弘前市民に対して示さなくてはなりません。健闘を期待しています。