マニフェストを提案する弘前市民の会 -2ページ目

金沢陣営を徹底批判する

金沢氏の演説を聞いているとき、市議会議員の誰かが「マニフェストのやつが来てるぞ」とささやきあっていたという話をとある情報筋(笑)から聞いた。


陣営の中で結構このブログやホームページの書き込みを読んでいる人も多いらしい。なかなか反論がないのが寂しいことだが、その代わり街頭演説でこちらが「揚げ足をとっている」と批判したりする。私は数多くのディベートをインターネット上で経験してきたが、まともに反論できない相手は「揚げ足とりだ」と言って逃げるのが常だった。


しかし私は金沢氏の揚げ足などとってはいないし、誹謗中傷もしていない。私の批判にはきちんとした根拠がある。私は根拠を示し正論を述べているつもりだ。議論するにあたり、正論を述べてくる人間ほど扱いにくいものはない。全てを否定すれば逆に自らの人格が疑われるからである。得てして言う。「そうは言っても、あなたね。現実はちがうんだよ」。


今この現実を変えるために、市長になろうとするのではないだろうか。今ある現実に唯々諾々と従うだけであれば、もとより市長などに立候補すべきではない。市議会議員などになるべきでもない。選挙のときだけ甘言を言う政治家は多い。そして、今この現実を作ってきた当事者こそ、金澤氏とその取り巻き議員である。だからこそ金澤氏ではない新たな市長を私達は求めるのである。


合併後の市政は金沢市長にしかできない、と彼らは言う。そんなことはない。合併後新たな市長のもとで市政をスタートさせた例はたくさんある。弘前市でなぜ同じことができないのかと言えば、彼らに「やる気がない」からである。今までどおりの権力にすがり、とりあえず当面の市議職を勤め上げ、できれば次も市議のバッヂをつけていたいからである。


金澤氏を支援している自民党、公明党、社民党、連合青森や数々の職域団体。これだけ支持しているのだから、金沢さんこそ「市民党」だと言う。笑止である。「市民」という言葉の意味すら知らずに、適当な巧言で誤魔化そうとするやり方に彼らは慣れきってしまっているのだ。「市民」を語るつもりならば、あなた方は権力、組織を頼らず、個人として自立するべきである。自立できないからこそ徒党を組むことに安住しようとするのだ。


アメリカの求めるままXバンドレーダーを車力の人々に押し付けに来た木村太郎は「市民党」なのか。政府の命令を受けてきただけではないか。合併特例債に群がる利権屋集団の、一体どこが「市民党」なのか。連合青森がいつ「市民党」を語るようになったのだろうか。彼らは組合員の利益にしか関心がない。市議会議員の先生方が大勢支持しているから何なのだろうか。彼らに投票した有権者は、彼らのすることを白紙委任しているわけではない。説明責任を放棄しているのは彼らも同じである。本当に市民のための政治をやっているというのであれば、議会で政務調査費の領収書添付を義務化し、公開してみせたらどうだ。あなた方にそれをマニフェストとして有権者に提示する度胸があるのか。


もう少し真剣にやって欲しい。あなた方の選挙は単なる集団自慰行為である。あなた方の輪の外から注がれる冷ややかな視線にそろそろ気がついたらいかがだろうか。真剣にこの弘前市の未来を語れる人は、あなた方の中にいるのか。見解の異なる相手であろうと、未来をともに語り合えてこそ、展望は開かれるのである。あなた方が勇気と信念を持つならば、新しい未来を私たち市民とともに創ろう。

金沢候補の街頭演説を聞いて

今日、土手町中三前でしばらく金沢陣営の街頭演説を聞いていた。しかしなかなか金沢さんの番が回ってこない。挨拶する人が沢山いるのだが、聞いている人と言うと胸に議員バッヂをつけている人が多かった。木村太郎衆議院議員、山崎力参議院議員もいる。

しかし、挨拶で一番驚いたのは山崎議員の言葉だった。交付金が弘前市が減額されたことについて、彼はこう言った。「合併すれば減額されるのは当たり前」なんだそうだ。そもそも交付金を減らすことが目的で合併してるんだから、ということなのだろう。

しかし、合併する自治体には、合併しなかった場合にもらえるだろう交付金がそのまま5年間継続する合併算定替の特例措置があるので、いきなり減らされるわけではない。山崎議員の話の通りであれば、同じく合併した青森市、八戸市も弘前市と同様に減額されていなくてはおかしい。なぜ弘前市だけ減らされたのか。

山崎議員に言わせれば「合併が遅かったから」だと言う。確かに弘前市の合併は2月27日と遅かったが、特例法の期限延長の経過措置を活用し合併したため、条件は青森市や八戸市と変わらない。山崎議員は何か勘違いをしている。というより合併特例法の中身がよくわかっていないのではないだろうか。

青森・八戸の交付金が増額され、弘前市が減った理由として考えられるのは、青森市が中核市、八戸市が特例市となるだけの規模を持った合併だったからである。すなわち、12市町村合併が破綻し、三市町村合併となったために、スケールメリットを活かすという前回市長選での金澤氏の公約が果たせなかったことに理由があるのだ。

また、山崎議員は合併特例債に触れてこうも言った。「特例債の使い道を決めるのは市長」だと。違うだろう。そのうちの3割は市民の税金で償還するべき借金である。当然ながら市民の考え、意見を取り入れ、有効に活用するのでなくてはならない。204億円使えるからと、市長の専権事項で全て使えるというものではない。実は山崎議員の話を聞くのは今回が初めてなのだが、とんでもなく無知な人物であるらしいことは理解した。

このような取り巻きの応援演説のあと、金沢市長の番がようやくやってきた。…誰に語っているのかわからない内容である。相変わらず議会答弁のような内容で、自分がどういう事業を行ってきたか、これからどんな事業をやっていくかの「説明」に終始している。説明責任を果たすというのは、自慢話を延々続けるということではない。これで有権者の支持を得られると考えているのだとしたら、全く勘違いも甚だしい。要するに目の前にいる市会議員にしか金沢氏の関心は向いていないのである。広く市民に呼びかける内容とは到底思えない。それだけ、市民感覚から遠いところで行政をやってきた証左であると思う。

ところで、金澤氏はこうも述べた「名鏡欄の投書どおりに市政はできない」確かこんな内容だったと思う。というか、なんでまたそんな当たり前の話をわざわざするのかと思ったら、どうやら東奥日報の名鏡欄によく投書している金沢批判者に対する皮肉らしいのだ。その中には私や岩木山を考える会の三浦事務局長も含まれるのだろうと思うが、何とも大人気ない話である。

名鏡欄に投書した通りに市政を執行できる、実績が作れるとしたら、私たちとしては非常に喜ばしいことだ。少なくとも市長が私たち市民の言葉に耳を傾けてくれているということだからだ。当然ながら、市長に耳を傾ける気が全くなければ、いくら様々な提言をしようと無意味である。金沢氏はこの発言で「自分は聞く耳を持っていない人間である」と堂々と宣言したに等しい。

応援演説に立った金沢氏の古くからの友人、康安外科医院の鳴海氏によると、金沢氏は若い頃から論語などからいろいろと学んだらしい。その金沢氏には釈迦に説法であろうが、こんな言葉がある。

「吾十有五にして学を志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳従う。七十にして心の欲するところに従って、矩を踰えず」

金沢さん、あなたは七十にして未だに「耳従う」ことがないのでは、論語を学んだ甲斐がないというものではないのか。私の見るところ、あなたが学んだ孔子の言葉とはすなわちこれである。

「民はこれに由らしむべし。これを知らしむべからず」


人々に説明し、説得し、理解を得るのは極めて難しいことである。しかしそれをすることが為政者としての責任であり、市民の多くが求めているのもその点であるということを、知るべきである。私たちは多くを望んでいるわけではない。私たちが理解できるよう説明を尽くす努力をして欲しい、私たちの声に耳を傾けて欲しいと願っているだけである。その思いに応える市政をこそ「仁政」と言うのではないだろうか。

今こそ反金沢で一本化しよう

今日の金沢陣営の街宣で、「金沢は一歩も二歩も先行しております」と叫んでいたそうです。先行しているというのが事実だとしても、せいぜい「一歩か二歩」でしょう。結果は投票が終了する直前までわからないのです。「諦め」こそが私たちにとっての最大の敵です。

皆さん、「三人も候補が立ったのだから、今回もどうせ金沢だろう」そう考えている人はいませんか。相馬さんを支持する人、須藤さんを支持する人も、もう一度よく考えてみましょう。このまま反金沢で票が分かれたまま選挙が終われば、喜ぶのは金沢陣営だけだということを、もう一度真剣に考えてみませんか。

下田はじめ候補は、反金沢三候補の中で最も金沢氏に接近しております。市政刷新を掲げる三候補の共通目標は何でしょうか。金沢市政を終わらせることです。市政を刷新し新しい弘前市を築くことです。多くの弘前市民のその願いを無駄にしないためにも、今こそ下田はじめに皆さんの思いを託してください。自分の支持する候補が当選する目がなくなった、だから投票には行かない。そんな考えは金沢氏を勇気付けるだけだということをわかってください。

三候補の一本化は残念ながらなりませんでした。しかし現時点で金沢候補と下田候補の事実上の一騎打ちの様相が見えてきた今、三候補が共通する目的、金沢市政を終わりにするというそのことだけでも実現させなくてはなりません。下田さんでいいのか悪いのか、そうではなく、このまま金沢でいいのか悪いのかをこそ考えなくてはならないのです。

私達は皆さんに呼びかけます。

今こそ私たちは反金沢のもとで、一つにならなくてはいけません。金沢市政を継続させない。その一点で心を一つにしなくてはなりません。市政刷新三候補の中で、勝負は既についております。向かうはただ一人、金沢候補だけです。明日の投票日には、皆さんの市政刷新への思いがどれほど強いのかをお示しください。市政の刷新を、最後まであきらめずに、皆さんの一票を投じていただきたいと願います。

二回目の世論調査が待ち遠しい

東奥日報で8日から10日にかけて世論調査が行われ、11日にその結果が報じられていた。投票日を明日に控えて、今の状況がどうなっているのか、とても気になるところである。


よく考えてみると、市長選挙の選挙期間は1週間しかない。国政選挙や知事選と違い、序盤、中盤、終盤の情勢について世論調査するというのは不可能であるから、とりあえず序盤の世論調査を公表し、中盤から終盤までの世論調査を最後に公表する、というのが東奥日報の考えなのだろうと思う。

公示直前・直後では、候補が確定していないこともあり、金澤氏が知名度を活かして先行しているだろうというのは調査しなくてもだいたい予測できることだが、序盤に世論調査が公表されれば、中盤、終盤で情勢がどう変わっているのか気になるのが人情である。そうして選挙への関心を高めようということなのだろう。なかなか心憎い演出である。

いくらなんでも、序盤に世論調査を公表して期待感を読者に持たせておきながら、それっきりで終わるというのはありえない。情勢は日々変化するものであるから、序盤に調査したなら終盤でも調査するのが当たり前である。そうでなければ、「金澤先行」のイメージを意図的に植えつける目的で、どこかから依頼されて記事を掲載した、という憶測を招いてしまう。公器であるところの報道機関が、そんなことをするはずがない。東奥日報は、信頼できる新聞社である。

今日の東奥日報にはまだ二回目の世論調査結果は報じられていなかった。ということは、おそらく13日から15日にかけての調査をやっているということなのだろう。もしかしたら1500程度のサンプルをとるために時間がかかっているのかもしれない。16日の東奥日報が楽しみである。

私たちへの投書から(2)

新しい投書が届きましたので、ご紹介いたします。

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 私は下田はじめ氏を応援、支持している者です。

 金澤氏とその市政は大嫌いです。自分に都合の悪いことは逃げるという政治姿勢は大嫌いです。前回、下田敦子氏に179票差で辛勝して市民からの信任が低いという事実があるのにもかかわらずまた立候補しました。74歳の高齢でも市長は辞めたくないようです。他の多くの職業と違ってよっぽど市長職とは魅力に富むのでしょう。その「おいしさ」を私達は知ることができません。

 当地の選挙でいつも不快に思うのは国会議員や県議会議員などが磁石がお互いくっつくようにすぐに後援組織を作って応援することです。醜いことです。今回の場合、金澤氏と木村議員、山崎議員、その他の有力者達です。彼らは保身のための行動です。金澤氏は有権者である市民にアピールするという本来の選挙の手法よりも地元の有力者を味方につけた方が効率よく勝利できる、近道だと思っているのでしょう。国会議員達もいかがなものかと思います。しがらみで金澤氏を助けることよりも議員なのですから市民を助ける意味で呉越同舟で最もふさわしい人物を応援するべきなのです。国会議員達も結局は市民のためよりも自身が次の選挙で勝てるように、勝ちそうな者に近づくという保身が目的なのです。彼らは決して金澤氏の人格や政策に共感しているのではないと思います。金澤氏の政策の不合理な点に注文をつけて改めさせてその上で応援するならわかりますが、勝てそうだからという理由だけで無条件で応援しているのです。

 市民ももっと投票すべきです。浮動票が最も多いのですから投票率が上がれば組織の力は及ばないのです。投票率が低くなることを金澤氏グループは望んでいるでしょう。

 絶対に金澤氏は落選して欲しいです。しかしやはり現職の組織力は強いようです。目下、残念ながら下田氏は劣勢のようです。何か強力な方法で劣勢を挽回して下さい。今のままでは負けそうです。何かアイデアはないでしょうか。絶対に金澤氏に勝って下さい。

 会のますますのご繁栄とご健勝をお祈りいたします。

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下田はじめさんの支持者さん、ありがとうございました。

この手紙が書かれた頃、下田さんは劣勢だったかもしれません。しかし日に日に支持を広げ、現在のところ、反金澤の三候補の中から抜け出し、金沢候補にかなり詰め寄ってきているようです。私の聞くところ、ほとんど五分に並んでいる、まだ僅差で負けている、下田氏が優勢のようだ、など、聞く人ごとに違います。

投票日までの間でどこまで下田氏が金澤批判票を取り込めるか、新たな支持票を掘り起こせるかが勝負です。金澤陣営の方は、新たな支持票を掘り起こすのはほとんど不可能ですので、組織票を固めきれるかどうかが決め手になります。しかし、圧倒的に多くの票は組織の外にあります。ですからご指摘の通り、投票率の伸びが勝敗の分かれ目となるでしょう。投票率55%から58%までいければ、下田氏は勝つだろうと私は見ています。

しかしそのための強力な方法、有効なアイデアははっきり言ってありません。私達は草の根から支持票を掘り起こしていくしかありません。少しでも多くの友人、知人に呼びかけ、その友人、知人からも呼びかけていただく。それしか方法はないのです。最も警戒しなくてはならないのは、「どうせ金澤だろう」という有権者の「諦め」こそが下田さんにとっての最大の壁であると思います。

まず確実に言えることは、既に相馬氏、須藤氏が当選する可能性はなくなったということです。様々な情勢分析からそれははっきりしています。それが認識されるようになれば、相馬氏や須藤氏にまわっていた票の多くが、市政刷新のため唯一の可能性である下田氏の方に回ってくる。そう私は考えています。最後は反金澤の票が下田氏に一本化されていくでしょう。

そしてまた、金澤氏を取り巻く支持者の多くは、利害に敏感であり、今でこそ支持する顔を見せていますが、下田氏が肉薄していると感じれば、迷いが生じます。彼らは勝ち馬に乗ることしか考えていないからです。もし金澤氏に下田氏が五分に並べば、かなりの票が勝ち馬に乗ろうとなだれのように動き出します。

金澤氏には自分から離れていく票を止めることができません。なぜなら、支持者さんの言う通り、金澤氏には候補としての魅力が欠けているためです。多くの人の信頼をつなぎとめるための魅力に乏しい。組織の論理で固めてはいても、泥舟は泥舟です。勢いのあるのは誰か、追い風に乗っているのは誰か、彼らはここを見極めようとしています。

しかしながら、下田氏は厳しい戦いをあえて選びました。有力者の応援がつけばそれは心強いことですが、下田氏はそうではなく、市民派無所属に徹底してこだわる戦略をとっています。そのため、票が読めず、自分が勝っているのか負けているのかがわかりません。それは非常につらい戦いだと思います。精神的な強さがなくては、戦い抜くことは難しい選挙です。

それでも市民派無所属を下田さんは最後まで貫いて戦うつもりです。安易に有力者を頼みにすれば、当選したその瞬間からいくつものしがらみをくっつけてしまうことになる。それでは市政を刷新し市民とともに市政を運営するということが難しくなります。いかに勝つかにこだわる必要があるのです。

勝ち負けの読めないつらい選挙です。投票が終わるまではっきりした勝敗はわからないかもしれません。しかし、下田さんの勝利を信じて、私達はもうひと頑張り、身近な人々に声をかけていきましょう。皆さん一人一人のお力が必要です。

新市建設計画について補足

合同個人演説会で金沢氏が読み上げていた新市建設計画。この実現を金沢氏はあたかも合併地域住民全ての願いであるかのように言いますが、この新市建設計画には住民の意見、要望は一切取り入れられておりません。そもそもこの計画に、住民は参加していないのです。

新市建設計画を作成したのは合併協議会事務局の職員であり、相馬や岩木の職員は、ただこれに要望を出しただけです。それを大手のシンクタンクへの外注でまとめあげたものに過ぎません。合併に際して、各地で説明会が開かれました。意見は聞いても採用はせず、一方的な説明に終始していました。

旧弘前市に至っては、12市町村合併の際に説明したからの一点張りで、三市町村合併では一度も住民説明会が開かれませんでした。このようにして作られた新市建設計画を推進する、というのが金沢氏の公約の全てです。

このまま金沢氏でいいんですか?よく考えてみてください。そして16日には皆さん、必ず投票に行きましょう。新しい弘前市の未来を選択するのは私たちです。

合同個人演説会のご報告

合同個人演説会へ行ってきました。まずはこちらのご報告をさせていただきます。

市政刷新を掲げる三候補と前職とのバトル…を期待していた方にはご不満だったかもしれません。テーマごとの一問一答形式でディスカッションはなかったものの、それでも市政刷新三候補はそれぞれに、それぞれの言葉で具体的に政策を語っていました。

須藤さんは農業者負担拡大につながる農業構造改革への反対、福祉を重視したまちづくりで雇用促進と活性化をはかるという部分を特に重点的に説明していました。選挙初挑戦でありながら、しっかり、丁寧に説明している姿には好感が持てます。

相馬さんは市民所得の向上を特に農業政策、「攻めの観光」政策を通じてはかった上で、歳出を引き締めることを主張。スポーツ大会誘致促進などで観光人口を増やす、高速交通体系から切り離されている弘前市にフリーゲージトレインを導入することを提案。最後に討論がないのはだめだと発言し、会場の拍手を受けていました。

下田さんは、市政改革における情報公開の必要を語り、外部監査制度を導入しチェック機能を高めるとともに、市民にも参加してもらう財政検討委員会の設置を約束。また、医師の立場から、弘前市の救急医療体制が危機にあることを指摘し、救急救命センターの設置を約束するなど、多岐にわたる政策を具体的に述べていました。

ただ一人、金沢氏だけは、最初から最後まで用意していた原稿を棒読みするだけです。金沢氏は合同個人演説会を、議会での所信表明演説と勘違いしているのではないでしょうか。あれでは、金沢氏の代わりに企画課の職員を座らせても同じことでしょう。単に新市建設計画の要約を読み上げるだけなら、今期入庁した新人職員にだってできることです。

金沢氏の発言をここで要約する必要を私は感じません。資料集にリンクしてある新市建設計画の要約版をお読みくだされば事足りると思います。あれ以上でもあれ以下でもありません。

さて、今回の合同個人演説会は、青年会議所がコーディネートして開催されました。これまで合同個人演説会に関わってきた私から見ると、まずPR不足で入場者数が伸びなかったこと。ざっと見たところ、350人程度だったでしょうか。前回は500人を超える参加があったのに比べると、かなり反省点は残ると思います。

告示後に記者発表をしたために、マスコミを通じた宣伝効果がほとんど期待できなかったことが原因の一つです。開催のかなり前からマスコミにこまめに情報を提供し、協力を得る努力が重要です。また、代表者会議が開かれなかったことで、各候補陣営にも情宣協力を依頼する機会がもてなかったことがあげられます。

さらに、合同個人演説会は当然ながら有権者の判断材料とするために開かれます。今回の演説会では、通常個人演説会会場で配布可能なはずの登録ビラの配布すらなく、これではこれまでやってきた合同個人演説会よりも後退していると言わざるを得ません。配布物を一切認めないというのは各候補に対して公平な扱いではあるものの、有権者に対する姿勢としてはどうでしょうか。課題は残ると思います。

今回の演説会では討論が設定されておらず、相馬候補、下田候補から指摘がありました。確かに指摘の通りなのですが、青年会議所の立場を擁護させていただくと、青年会議所としてもディスカッション形式にしたかったようです。しかし前職陣営から、それでは参加できないというクレームがつき、調整の結果一問一答形式に落ち着いたわけです。肝心の前職の出席がなければ、開催そのものが危ぶまれます。青年会議所としても苦渋の選択だったことをご理解いただきたいと思います。

しかしながら、今回初めて選挙に出た下田さんや須藤さんでさえ、堂々と自分の言葉で発言しておられるのに、14年間も市長職を務め、議会において質問を受け答弁してきた経験豊富な金沢氏が、ディスカッションを嫌うというのはどういうことなのか、私には理解できません。ディスカッション、議論こそ民主主義の根幹部分です。つまり、14年間にわたる金沢市政には議論がなかったということになる。

実際に議会を傍聴したことのある人ならわかると思いますが、金沢氏は質問に対してほとんど市職員に答弁させ、自身が答える場合でもほとんど原稿棒読みで通してきました。ディベートもディスカッションもできない。これでは説明責任も果たしようがありません。これが『経験と実績』を強調する金沢氏の本当の姿です。

16日の投票日には、こうした点もぜひ考慮に入れて、最も市長にふさわしいと考える候補に一票を投じていただきたいと思います。

【拝啓金澤市長】消された「実績」

金沢候補のホームページが開設されているので、早速閲覧してみた。
URL http://www.jomon.ne.jp/~kongou/


「金沢の思い」と題するページでは、なんと驚いたことに街頭演説では一度も本人の口からは出なかった「市民」の文言が4回も出ている。思いは口に出さなくては伝わらない。言動と行動が一致してこそ人は信頼するのである。肝に銘じていただきたい。


さて、「実績」の部分を見てみよう。平成16年4期目。弘前・岩木・相馬市町村合併協議会設置、とある。岩木山弥生地区自然体験型拠点設置整備事業も実績に入っているが、いつこの事業が完成したのだ、とひとしきり悩む。金沢さんの中では既に完成しているらしい。


遡って平成12年3期目。市民参画センター整備。これは金沢氏の仕事の中で私は一番評価している。このセンターのおかげで私たちの活動ができたと言っても過言ではない。


…しかし何かが足りない。津軽南12市町村合併協議会設置がない。なんと言うことだろう。弘前市の歩んできた歴史の一部が消えている。たぶん、思い出したくもないのだろうが、たとえ決裂し、大失敗に終わったとしても、協議会の設置は確かに記念すべき実績ではないのだろうか。


平成8年2期目に遡る。安原第二、城東第五の区画整理事業が実績として掲げられている。この実績の陰に、土手町や駅前商店街の不振、中心市街地の空洞化があるのだが、本人が実績と言うのだから実績なのだろう。


更にタイムマシンは過去へと遡る。平成4年1期目。南部清掃工場の建設、弘前共同福祉施設の建設、生きがいセンター及び清水交流センターの建設、弥生学園の全面改築、弥生荘の建設、河西体育センターの建設、総合学習センターの建設、小中学校校舎等の建設。随分と建てたものである。もちろん必要なものもあるだろうが、このあたりが金沢市政が「箱物中心」と言われた原因なのだろうか。


現在から過去まで遡った。確かに14年間の実績は数多い。しかしながら、実績というのは、それに対して成果がどうであったのか、ここを評価されて初めて「実績」と言えるのである。批判もまた、何が達成され何が達成されなかったかを評価された結果生じるのである。批判に対し真摯に耳を傾ける市政であったなら、金沢氏に対しても高齢多選批判は生じなかったはずなのだ。そうした意味で、金沢市政14年間に本当の意味での実績はあるのか。今回の弘前市長選ではそこが最も問われているのだということを指摘しておきたい。

4月13日は弘前市長選挙合同個人演説会へ

4月13日(木)、午後7時から、弘前文化センターにて弘前市長選挙の合同個人演説会が開催されます。今回の合同個人演説会は弘前青年会議所が各候補に働きかけ、実現しました。当日は合同個人演説会の前に、「青年フォーラム」も開催。青年フォーラムは午後4時からとなっています。

合同個人演説会では「都市基盤」「産業」「財政」の三つのテーマについて、一問一答で各自の考え、主張を述べ合う方式。白熱したディスカッションは期待できないと思いますが、個々の考えをじっくり聞くよい機会ですので、皆さん、どうぞ足をお運びください。

当会推薦候補の紹介ページを追加しました

遅ればせながら、私たちマニフェストを提案する弘前市民の会が支援する市長候補の下田はじめさんを紹介するページを、ホームページに設けましたので、ご覧ください。


●当会推薦候補者
http://hirosaki.thinkstaff.com/kouho.html